豊中計装株式会社

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高機能なデマンド監視装置でデマンドコントロール、電力使用量の節減

PCデマンド監視装置(RMS-RL1-D※)

デマンド値のグラフイメージ

システム概要

PCデマンド監視装置は電力デマンドの監視とデータ管理が可能で、30分内の負荷配分が自由に設定できる予定電力管理方式システムです。電力計、電力センサー等の電力パルスを入力ユニットに取り込み、パソコンで汎用ソフトを起動し、一括もしくは個別のデマンド監視、デマンドコントロールが最大20箇所(増設時)までできるシステムです。

電力計測等の画面を表示中でも常にデマンド監視を行っているので、デマンド超過の場合は即座に警報を報知します。また、どの画面からでも瞬時にデマンド監視画面に切り替えることができます。

ソフト画面について

画面① デマンドグラフ画面

起動してすぐにこの画面でデマンド監視ができます。

デマンド制御
  • 電力消費量を計算して1分毎にその時点の需要電力をCSV保存し、赤色縦棒グラフで描画します。
  • 予定電力の監視設定は、30分ごとの始点と終点を電力負荷に応じた勾配で黄線で自由な位置を設定することができます。
  • 毎分ごとにその時点の目標電力の黄色斜線のポイントと、赤棒グラフの電力量を比較監視します。
  • 黄線を超過した電力量超過時は、パソコンブザー吹鳴と必要に応じてパトライト等の接続で遠隔値への報知を行います。
  • 画面上で目標電力と需要電力と残り時間の推移を見ながら、電力の節減を時間的余裕をもってすることができます。
  • 30分スタート地点の設定も任意にできます。30分の中の使用電力の配分も自由に行うことができます。

上図の画面下中央付近の【戻る】ボタンで画面➁デマンド監視装置の一覧画面へ移動します。

画面➁ デマンド監視装置の一覧画面

1ユニット全部、積算4点(受電デマンド電力1点使用+予備3点)、アナログ4点の入力信号を表示する一覧画面です。
積算系の集計情報は画面右上のプルダウンメニューで[30分]、[1日]、[1月]の集計に変わります。

デマンド監視装置の一覧画面

各信号の名称や乗率、ゼロスパン、表示位置、表示寸法等は自由に変更することができます。また、アナログ信号については4点の0-5V入力もしくは4点の4-20mA入力がありますので、各相電流に限らず一次側/二次側の電圧や瞬時電力、漏洩電流、あるいは流量計、圧力、温度等の各種のセンサー信号を接続してローコストな価格で複数情報の一元管理ができます。

上図の画面の右上のプルダウンメニューの[ユニット別画面]を選択すると画面③ユニット別グラフ画面へ移動します。

画面③ ユニット別グラフ画面

各ユニット(MAX5台増設可能)ごとの全信号(積算もしくは接点4点、アナログ4点)の一覧画面で、それぞれ最新の数値表示とリアルタイムなグラフで描画されます。

ユニット別グラフ画面

画面右上のエリアは、水色枠のカーソルで選択された信号の詳細や警報設定等のエリアで選択された信号ごとに積算、アナログ等の詳細情報に変わります。また右上の表示スパンのボタン切替で信号により1時間幅、1日幅、1月幅のグラフ表示に切り替ります。画面右下の1~5のボタンは増設時に追加される画面の切替用のボタンです。パソコンにハードソフトのセットを増設することで5画面まで増設され、最大40信号まで計測、監視、記録のできるものです。 (増設時には画面②の一覧画面にもすべての状態表示のできるボタン、ラベル等が追加されます。)

水色カーソルで選択後、画面右側の中央のプルダウンメニューの[拡大グラフ]を選択すると画面④拡大詳細グラフ画面が表示されます。

画面④ 拡大詳細グラフ画面
拡大詳細グラフ画面

積算、アナログ、接点信号のそれぞれの信号に応じた詳細なグラフが画面いっぱいに表示されます。個々の表示時間幅は画面右上の[時間]、[1日]、[月間]、[年間]、[10年]の切替ボタンで瞬時にグラフを切り替える事ができます。

電力デマンドの監視、デマンドコントロールを行う手順

  1. デマンド監視装置に必要な電力デマンドパルスは、既存の変換器等があればそれを使用します。無い場合はご紹介のパルスセンサー等をお使い下さい。

    ご提供できるのは高性能なローコストの価格のパルスセンサーでメインユニットに直接接続します(アンプ付ですのでパルス変換器等は不要です)。 センサー延長距離はMax1Kmまで可能です。(使用ケーブル マイクコードMVVS 0.75sq3芯、CPEV-S0.9Φ-2P等。センサー側で電源が取れる場合、2芯で可能)

    センサーの取付の時は電力会社の「高圧窓口」に相談すれば無料で立会いに応じてくれます。関西電力殿の場合は計器が新しい10CDMであれば接続はそのままでOKです。古いタイプの場合は別途変換器等が必要です。(H23年現在、ほとんど10CDMに交換済みで24年度で交換完了予定だそうです。また古いものでも場合によっては新しいものに交換してくれるそうです。ご紹介のシステムは30分直前の秒単位のきわどい制御は行っていませんので10CDMの30分の時限パルスは不要でデマンドパルスのみの接続でOKです。)立会いの時は30cm程度の細めの線をご用意下さい。

  2. RS232Cケーブルでパソコンと接続して電源を入れます。パソコンにRS232Cポートが付いていない場合は市販のUSB変換ユニットをお使い下さい。
    (参考 弊社試験済み推奨品REX-USB60F。変換機能がしっかりしたものであればメーカー不問です。)

    USBポートを使用した場合は標準出荷設定COM1とは異なりますので[コントロールパネル]、[デバイスマネージャー]の[ポート]で確認して取説の方法でポート番号を変更して下さい。

  3. 付属のデマンド監視装置のインストールディスクをセットアップして電力監視ソフトを立ち上げます。登録モードで「1パルス当たりの電力量(KWH/P)=VT比×CT比÷パルス定数」を設定して下さい

  4. 画面に30分×2の電力デマンドの棒グラフが1分ごとに描画されてリアルタイムな電力需要が分かります。画面には黄色線で予定負荷ラインを描画することができます。デマンド監視装置は毎分ごとにこの黄色線の予定電力と負荷を比較してデマンド警報監視を行います。このように負荷状態をみながらデマンドコントロールをすることで電力デマンドの低減が図れます。

    予定電力は30分の開始から終了まで自由な角度で設定できます。従来のデマコンのような瞬時判断による予測電力方式では無いので、ガード時間設定等が不要で30分内の前半であれば、一時的な大きな負荷でも設備容量内で集中して使用することができます。このように予定電力内であれば警報が出ることはありません。

  5. 必要に応じてパトライトの表示ができます。(オープンコレクター出力) またMY2等の補助リレーを接続して一時停止、緊急停止が可能な負荷のマグネットSWのON/OFFでデマンドコントロールをします。

  6. 画面増設で電力デマンド、省エネ情報等の共有。モニタを延長器でパラレル接続することで複数箇所や大きな画面でデマンド電力や生産進捗状況(オプション)の見える化が可能となり、工場等での一丸となった取り組みができます。

    画面増設イメージ
    リアルタイムなデマンド電力の「見える化」や情報の共有で電力節減やエネルギ削減、コストダウンがローコストな装置で実現できます。

  7. 上位システムのユニバーサルラインでの広域多点の詳細な電力デマンド監視、省エネ、設備監視、生産進捗状況の管理、見える化、一元管理も回線増設により可能になります。

    デマンドコントロールイメージ
    デマンドコントロール以外にも各種の計測監視、集計等の信号が10Km四方に渡って一元管理できます。
パルスが無い場合の電力パルスの取出し方法

電力量センサーTWP320にRSTの電圧とRT相の電流をCT経由で接続すれば、簡単に電力に応じたパルスを取り出すことができます。それを伝送カウンターAD3で取り込めば広域多点の電力計測が可能になります。
既存の電力計もしくは電流計がある場合は、/5AのCTの2次側の電流を取込みCT比を掛けることで小型のCTで手軽に電流取込みができます。

その他にマルチメータや、積算電力計からのパルスを取り出す方法もあります。

電力デマンド関連用語

大口電力 契約電力または自家発電消費電力が500キロワット以上の工場などで産業用に使用される電力量。大規模な工場などで動力に使用される電力。
深夜電力料金 深夜電力A・B等あり、夜間の安い電気が契約により使用できる。
デマンドメーター 需要家における全電力需要量の計測及び各回線ごと合理化監視に使用される計器。 電力会社の電力メータにCTを取りつけ、そこからパルス変換機を経由してデマンドメータにパルスを送る。 デマンドメータは、送られてきたパルスをカウントし、30分当たりの電力使用量を計算している。この情報と時間要因を元にデマンドコントローラ(電力制御装置)は出力接点を制御している。
デマンド監視装置 電気料金のうちの基本料金を決定するデマンド値を監視する装置。デマンド値は30分毎の使用した電力量の平均により決まり、一ヶ月のうちの最大値がその月のデマンド値となる。このデマンド値が契約電力量以上になると、当月からの基本料金に影響するために常時30分単位の消費量を監視する。
デマンド制御装置 デマンドを常時計測監視しながら30分単位の電力量を予測する。30分後に契約電力を超過する兆候がある場合、電力機器を停止させる制御用の出力接点を持っている。デマンドコントローラ。
デマンド電気料金 電気の基本料金は、契約電力で決定されるが、契約電力は、デマンド値(最大需要電力)で更新される。つまり一度決めた契約電力を超えて電気を使用すると、契約超過金の支払いが必要になったり、契約料金のアップにつながる。
デマンド値 電力会社との取り引きに使われるデマンド値とは、「30分間(デマンド時限)における平均使用電力:kW(稼働負荷の平均容量)」である。
電気料金しくみ 1ヶ月の電気の使用量はメーターの示す数値により決定する。毎月1回、検針人がメーターの指示数を計測・集計してその使用量から契約内容に基づいて請求される。
電力デマンド制御 需要家自身が時々刻々使用する電力量を監視して、デマンドが契約電力値を超えないように負荷設備を制御すること。
電力デマンド契約 契約電力が高圧電力(A・B)及び業務用電力で契約されている場合、電気料金は「基本料金」と「電力量料金」の二つで構成される。「基本料金」は最大需要電力(デマンド)で決定する。 「電力量料金」は使用した電力量と比例します。最大需要電力(デマンド)をコントロールすることで契約電力を下げ、「基本料金」を低く抑え、電気料金を削減できる。
電力制御装置 デマンド制御装置、デマンドコントローラ、省略してデマコン。
電力使用量単位 例えば1キロワット(kW)の装置が1時間に消費するエネルギーは1キロワット時(kWh)となり、それは3.6メガジュール(MJ)に等しい。1メガワット日(MWd)は86.4ギガジュール(GJ)となる。これらの単位は電力関係で電力消費量の単位としてよく用いられる。
動力電気料金 電気料金で動力と電灯がある。動力は産業用電力、電灯は民生用電力である。産業用電力は安価に設定されており、一方民生用の電灯は、使用量によって、累進的に3段階に電力量(従量電灯の場合)が上がっていくようになっている。贅沢な暮らしをすれば電気量金は高くなり、普通に生活すれば、安く上がるように設定されている。
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