デマンド監視・制御で契約電力の削減と省エネ
デマンドの管理について
デマンド管理(監視・制御)を行うには継続的な電力の計測が重要です。
省エネを含めたデマンドの一元管理は、監視・計測・制御の内容と管理する電力設備の規模、契約電力の内容、また既に省エネ・デマンド監視装置等を導入している場合は、その内容により大きく異なります。
クリックして読む→ 《参考》なぜデマンド管理が必要なのか
デマンド管理 システム概要
ご紹介するのは、デマンドメーターからパルスの集計管理を行い、デマンド監視・制御が可能になるシステムです。非常にローコストなデマンド監視装置、配線方法、ソフトを組合わせており、既設の管理機器があればそのまま有効に組合わせて使用できるフレキシブルなシステムです。契約電力の削減と省エネに寄与するものです。
①~⑨どのタイプの組み合わせも可能で、後日、追加拡張が可能です。デマンド監視装置の有効利用でローコストなデマンド管理を可能にします。
① | ローコストでデマンド管理・監視・計測が簡単にできる電気の見える化 | |
PCデマンド監視装置 | ||
➁ | まず電気の見える化で電力需要をデマンドデータで現状把握 | |
シンプルなデマンド監視 | ||
③ | 電力のピークをデマンド監視装置でカットして契約電力の見直し | |
シンプルなデマンド制御 | ||
④ | パソコンでリアルタイムの詳細な計測情報をデマンド管理・監視 | |
デマンド監視装置 | ||
⑤ | 多重伝送による詳細な多点の電力の制御で契約電力の更なる低減 | |
省配線デマンド制御 | ||
⑥ | 電力の見える化でコストダウンに寄与するブレーカー別の詳細な電力計測 | |
多点の電力計測 1 | ||
⑦ | パソコン・シーケンサで個別のスリムなデマンド管理のシステムを組む場合 | |
多点の電力計測 2 | ||
⑧ | 電気、ガス、空気等の総合的な省エネルギー管理をする場合 | |
各種の省エネ計測 | ||
⑨ | 受変電管理、漏電・デマンド監視や計測・制御も含めた電力の総合的な監視の拡張 | |
トータルの電力管理 | ||
参考 | 2本の電線で多点の管理ができる省配線工事のシステム | |
ユニバーサルライン |
デマンド監視装置
デマンド監視装置は、さまざまな情報をパソコンでみやすく・わかりやすく表示して全工場、全管理地域等のトータル的なデマンド管理・監視が可能となります。工場等の需要電力を見える化して省エネルギー管理を行うことで、電力デマンド削減に貢献します。
- デマンドメータからのパルス(需要電力)をパルス変換器経由で取込み、30分ごとの積算監視を行います。電気消費量の削減状態をデマンドグラフで分かり易く管理できます。
- ローコストな価格で電力デマンドの見える化を行うことができます。
- 同時にガスデマンドの管理もできるシステムへの拡張も可能で、総合的なエネルギー管理が行えます。
- 余裕のあるデマンド管理、デマンド監視を行い、デマンド制御装置で最大デマンド値を抑えることで、使用電力量および契約基本電力の削減が可能になります。
デマンド監視装置のパソコン画面表示について
デマンド監視装置はマルチグラフモニタと伝送装置の組合わせで構成されています。マルチグラフモニタは多くの情報をパソコン画面上に提供することができるソフトで、見やすくわかりやすくデマンド管理を行うことができます。デマンド監視で使用する場合、デマンドメーターからの個々のパルス信号の情報を、リアルタイムでグラフ表示することができます。
◎デマンドグラフの一覧が表示できる
さまざまなデマンド監視をひとつの画面で確認することができます。また、画面右下の[デマンド監視]のタブにより、設定したデマンド監視の30分単位の電力デマンドの積算画面に切替えることができます。
◎各デマンドの積算が30分単位で表示できる
30分単位で実際の使用電力のほかに契約電力、目標電力、目標予定、予測電力を表示することが可能です。デマンド電力の見える化で使用電力を把握し、契約電力を見直すことで電力料金を削減することができます。
■契約電力
■目標電力
■目標予定
■使用電力
■予測電力
◎縮小画面で表示できる
デマンド監視画面(デマンドグラフ)は縮小表示にして他のウィンドウ画面も見ることができます。
◎予報、警報設定登録が簡単にできる
B.30分単位の電力デマンドの積算画面右下の運用/設定ボタンによりデマンド監視に関する各種の登録をすることができます。
■予報設定はデマンド予測値がこの値をオーバーすると伝送ライン上にその信号を出します。
■警報設定は電力デマンドがこの値をオーバーすると伝送ライン上にその信号を出します。
いずれの信号も伝送ライン上のどの場所からでも出力ユニット経由で取り出すことが可能です。(複数箇所で可能)
システム構築例
基本的なデマンド管理システム
2本線のパラレル接続が可能なユニバーサルライン(汎用電線伝送)経由でデマンドメーターからの受電デマンドパルスや、個別使用量を伝送カウンタで取り込み、合計をした総使用量のデマンド監視を行います。この電力デマンドを30分単位で監視して契約電力を超す前に警報を出したり機器をデマンド制御することが同一ラインでできるので、多点のデマンド管理が可能になります。
電気消費の低減をグラフでデマンド監視しながらデマンド制御することで、契約電力を下げ電気代を削減します。
400台の個別デマンド制御システム
OEM製作ですが、専用CPUを用いた最大400台の個別デマンド制御システムの構築例もあります。2本線のパラレル接続で総延長10㎞以上の伝送が可能なユニバーサルライン(汎用電線伝送)と相まって、緻密なデマンド監視・省エネ監視・デマンド制御が可能となりました。累計4,000台以上の実績があります。
契約電力を下げエネルギー消費を減らすことで、無理のない省エネ管理ができます。
詳細なデマンド監視と確実なデマンド制御
パソコン監視システムにデマンドコントローラーを追加することで、パソコン側で監視・計測・データ収集を行い、デマンドコントローラーで確実なデマンド制御を行うことができます。同一の伝送ライン・伝送システムを使用して広域多点のスムースな監視と制御が可能になります。
デマンドコントローラーの各デマンド段階の制御接点を多重化し、その情報を2本の線のみで伝送します。負荷の重要度ごとに伝送アドレスで分け、細かい多点の制御を長距離(10㎞)広域で行うことができます。デマンドに応じた制御接点出力ができれば使用できます。
《シーケンサーでプログラムを組む場合》
デマンドコントローラーの代用としてシーケンサでもデマンド監視・管理ができます。
・1分ごとに電力パルス(入力接点のON)を数えて、1パルス当たりの電力を掛ける。その時点(30分基準)のでの電気使用量①を計り、前回との電力差分(増分)で勾配を求めます。
・30分までの残り時間ぶんを締切りまでの増加分②とします。
・(①+②)×2が30分締切り時間のデマンド予測電力となります。あとは予測電力と目標電力の90%、80%等と比較しながら出力をON/OFFするだけで事前に予測しながらのデマンド制御ができます。
あるいは[PCデマンド監視システム]で採用している方法で、0分から30分の現場負荷に応じた負荷予定ラインを設定します。毎分ごとにその時点の使用電力が、負荷予定ラインを超過しているかのチェックをしながら制御する方法もあります。
これで出力点数に応じた自由な制御のできるデマコンが完成です。基準時間を60分にすればガスのデマンド監視等にも使用できます。
《参考》なぜデマンド管理が必要なのか
最大デマンド値(過去1年間の30分ごとの最大需要電力)で契約電力が決まる
《契約電力が500kW未満の場合》
最大デマンド値を使用して電気料金が計算されます。1回でも今までの最大デマンド値を超えると、そこから1年間はそのデマンド値が適用された電気料金となります。
《契約電力が500kW以上の場合》
契約電力は協議によって決められています。契約している最大デマンド値を超えると、割増の違約金の支払い、契約電力の変更の協議を行う必要があります。
コスト削減と省エネのためにデマンド監視・制御
適正なデマンド値で契約された電気料金であるか把握し、更にはデマンド制御を行い最大デマンド値を抑えることで、コスト削減・省エネを実現します。
そのため、継続して監視・管理できるデマンド管理が重要になります。
関連情報
沖縄電力 | 九州電力 | 四国電力 | 中国電力 | 関西電力 |
北陸電力 | 中部電力 | 東京電力 | 東北電力 | 北海道電力 |
デマンド・契約電力について | 東京電力電力使用量 | 東京都庁電力使用量 | 業務用電力の契約形態 |
(0850)