マルチグラフモニター・MGM16W
マルチグラフモニター・MGM16Wは省配線多重伝送のユニバーサルラインと合わせて導入することができるモニターソフトです。汎用パソコンで見やすく管理しやすいシステムを構築することができます。
多くのデータをグラフィカルに表示できるマルチグラフモニター・MGM16Wは省配線多重伝送のユニバーサルラインをベースに多くの拡張性を秘めたシステムです。 監視、制御、計測、記録、各種の多用な画面表示ができるもので、組み合わせにより多くの用途にご使用いただけます。
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マルチグラフモニターを使用したシステム構成例
省配線多重伝送ユニバーサルラインと組み合わせてパソコンにマルチグラフモニターのソフトを取り込み管理するシステムです。監視計測情報は伝送入力ユニット経由で取り込みます。接点信号、パルス積算信号、温度、アナログ信号を混在して取り込むことができるので、用途に応じた管理システムの構築が可能になります。
- 1対の電線があればデータを集めて計測、監視、制御ができます
- どのような配線でも、どのような電線でも使用できます
- 総延長10km以上可能です
- 分岐方法に制限はありません
- どこでも自由に増設できます
伝送ライン側の配線は非常に簡単です。通常1.25sq程度の4芯の線がパラレルに接続されていれば確実に動作します。センサ側の配線はセンサの配線仕様に準拠してください。
取り込み可能な計測信号内容
アナログ系信号
アナログ系信号はA/D変換して 伝送ライン経由で取込まれます。多点のアナログ信号を時分割で計測することにより最大2000までの記録とグラフ画面表示をすることが可能になります。温度計測については高精度の素子互換サーミスタを採用し、精密な温度テーブルを内臓して計測を行っています。
A/D変換 | 12Bit |
---|---|
分解能 | 1/4096 |
電圧入力 | 0~5000mV |
電流入力 | 4~20mA |
計測速度 | 8点/1秒 |
計測点数 | 最大2000点 |
温度計測 | -50℃~+250℃ |
■上限警報 ■上限接近 ■設定範囲内 ■下限接近 ■下限警報
計測信号の値は数字表示、グラフ表示どちらも正常設定範囲を緑とする色で表示されるために多点の異常監視も簡単です。
グラフは1画面に最大510点の同時描画が可能です。また個々のグラフは瞬時にフル画面に拡大できます。
パルス積算系信号
電力、水道、ガス等のような使用量に応じたパルス信号(接点信号のON/OFF)を計測する場合は伝送カウンタ(AD3)を用いてこれらの信号をパソコンに取込みます。パルス系の積算値の計測は累計値の時間ごとの集計と変化分の時間処理で瞬時値の表示も可能です。
積算方法 | 24Bit2進カウンタ |
---|---|
計測速度 | 約40Hz |
アドレス | 1~250 |
表示方法 | 4~20mA |
累計スパン | 8点/1秒 |
グラフは1画面に最大510点の同時描画が可能です。また個々のグラフは瞬時にフル画面に拡大できます。
接点系信号
接点系の信号は接続する機器と用途により監視、管理、表示の方法が異なります。
異常接点信号の一元監視の場合
設備異常、機械故障等が監視でき、その履歴を保存できます。異常時に伝送ライン経由で警報を配信したりメール通報することができます。
運転/停止、ON時間の管理をする場合
工場内の機械の動きや生産ラインのONの状態を赤色バーで表示し複数機器を1時間スパン、1日スパンで比較しながら管理することができます。
運転時間の累計の推移を見る場合
機械ごとの1日、1月、1年間、10年間の運転時間累計や生産時間累計を総仕事量で推移として比較や管理ができます。
マルチグラフモニターの監視機能
マルチグラフモニターは多重伝送で取り込んだ計測データや接点信号がシステムを管理する上で正確に推移すているかどうかを常時監視します。
アナログ系の監視
計測したアナログ値を監視するために計測値を任意に設定できる上下限の警報設定値を登録して計測値が上限や下限を超過していないかどうかをリアルタイムに監視します。また信号によっては瞬時の超過は異常としない等の警報遅延時間の設定登録も行えます。
接点(デジタル)系の監視
接点系信号の監視は256点/0.5秒の間隔で常時監視しています。監視信号がONの場合には直ちに警報処理を行います。
色での監視により多点の監視状態が瞬時に把握できます。
■警報確認 ■警報発生 ■監視中 ■解除ON ■解除OFF
警報発生時の処理
- 画面の警報CHの表示が赤色で点滅表示
- 警報発生内容、日時を記録保存
- パソコンブザー吹鳴
- 伝送ライン上に警報接点出力送出
- メール通報(通報モジュール追加の場合)
温度異常が発生すると携帯電話にメールで異常の内容を詳細に通報します。日時、場所、状態、温度等を表示します。通報先は各異常信号ごとに担当者に送ることや同じ内容を全員に送ることも可能です。警報発生後は継続してその後の温度の推移を継続して通報する設定もあります。
マルチグラフモニターの管理機能
長期のロギングとグラフ表示
計測したデータは長期ロギングとグラフ表示が可能です。表示は比較分析の行いやすいマルチグラフ表示と拡大詳細グラフでリアルタイムに表示ができます。更に表示は瞬時値、平均値と最大最小値表示の切替ができます。
マルチグラフ表示の各ミニグラフはそれぞれに拡大して詳細グラフが表示できます。またどの表示でも1時間⇔1日⇔1月⇔1年⇔10年スパンのグラフ表示ができます。
10年スパンの計測により、機器劣化の発見や経年的な省エネ努力の結果を分かりやすく表示することができます。
CSVファイル保存
取り込んだデータはCSVファイル形式で長期に渡り保存されていますので個々の用途に応じて、自由に加工して使用することができます。
システムの拡張
システムの拡張
既設のユニバーサルライン上からはどこからでも自由に分岐増設ができ、目的の信号に応じた伝送ユニットを接続することで簡単に拡張できます。幹線はそのままで増設できますのでトータルコストは非常に経済的です。
システムの画面
汎用タイプの納入時の8点~512点の画面
個々の数値グラフの表示は大型の画面で自由な位置への配置が可能で、それぞれの大きさも自由に変更することが可能です。
接点信号8点管理
接点系の表示はこのようなバーグラフで複数の生産ラインのONの状態を比較表示できます。あるいはこの他にON時間とON回数を棒グラフで表示して時間ごとの稼働状況を比較表示するモードが有ります。ON/OFFのバーグラフの表示時間スパンは60分、24時間が有ります。この画面で個別信号ごとのON回数、ON時間の数値表示も同時に可能です。また名称ラベルのみを多数配置して色による故障監視や状態表示の配置も可能です。
接点信号512点管理
各信号のグラフ表示は8CHからこのような512CHまで自由な点数の配置が可能です。また各個別のグラフは個々に大きな拡大グラフで詳細に表示させることが可能です。棒グラフの表示時間スパンは1日、1月、1年、10年まで有りそれぞれミクロ、マクロの管理が可能になります。個々の接点信号はそれぞれ警報設定モードや警報遅延時間等の登録も可能です。
アナログ信号8点管理
アナログ信号系の表示モードは瞬時値の折れ線グラフ、1分ごとの最大最小の棒グラフ、1分ごとの最大値のドットグラフで状態監視やトレンド管理に応じた分かり易いモードで表示できます。また信号別の表示名称の右クリックで表示される詳細設定窓で警報監視の上限値や下限値、警報遅延時間が個々の信号ごとに設定できます。
アナログ信号512点管理
この512CHのアナログ信号のグラフもそれぞれ折れ線グラフ、最大最小グラフ、最大値ドットグラフでリアルタイムに表示されます。表示時間スパンは1日、1月、1年、10年まで有りそれぞれミクロ、マクロの管理が可能になり特に機械や装置の故障や劣化のトレンドの把握に有効です。このグラフも個々に大きな拡大グラフで詳細に表示させることが可能です。
カウンタ信号8点管理
グラフ表示は図のON回数の棒グラフと時間ごとの累計グラフやONとONの時間間隔から計算した疑似アナロググラフが有ります。個々の積算値の集計は1時間、1日、1月、全累計の数値表示も可能です。個々のパルス入力信号は乗率付きの積算が可能です。乗率は100倍、10倍、0.1倍、0.01倍がが可能です。
カウンタ信号512点管理
このカウンタ情報も接点信号、アナログ信号と同様に8CHからこの図のような512CHまで自由な点数の配置が可能です。個々のグラフの表示は大型の画面で自由な位置への配置が可能です。それぞれの大きさも自由に変更することが可能です。またグラフの高さ方向の表示スパンは10、20、50、100、200、500、………5000000まで設定により登録することができます。
信号が混在した構成や背景画像をカスタマイズしたオプション画面
カスタムの画面はグラフィカルな写真、見取り図等を背景画面として登録することができます。その画面に[信号名称][数値表示][ミニグラフ]をセットとした個別情報のラベルを作り任意の位置、任意の大きさで張り付けることで機械や設備、建物、施設に合ったグラフィカルな画面で計測、監視、管理が可能になります。
それぞれのシステムに合った画像と組み合わせることでより機能的なシステム画面になります。
大型圧縮機予知メンテナンス
この図は大型エンジン圧縮機の10年スパングラフの3年目のデータです。エンジンの油温、振動等が夏と冬の温度に同期して変動しているのが分かります。この中に異常なグラフが一つあります。………左側の青枠で囲まれた[エンジン振動]のグラフです。振動が夏と冬の温度に同期しながら年ごとに拡大していたため圧縮機を確認すると、エンジンの点火装置の異常が見つかりました。マルチグラフモニター・MGM16Wで日々のデータを集め分析することで予知メンテナンスができるので、故障する前に装置の修理を行うことや毎回数百万円かかる定期メンテナンス回数を減らすことができ、大幅なコストダウンにつながります。
600点温度監視
マルチグラフモニター・MGM16Wは温度管理用として多くの実績が有ります。特徴は精度が良く信号出力の高いサーミスタセンサをうまく使うことで従来のPTや熱電対に遜色ない性能で遥かにローコストな価格でシステム構築ができることです。このような電池のエージング管理以外に食品工場の個別ライン、各セクション、冷凍機、バックヤードのハサップ対応温度管理や製紙工場のベアリング過熱監視、大型スーパーや百貨店の冷凍陳列ケース、食材倉庫、食堂等に数百点~千点の計測、監視、ロギングのシステムとして各地で使われています。
蒸気、燃料積算計測監視
トータルのエネルギー監視システムです。リアルタイムな蒸気使用量、工業用水、重油やLPG等の燃料使用量を伝送カウンタAD3を使用して集計管理するものです。システムは簡単な配線のユニバーサルラインを使用して各センサからの情報収集をAD3経由で集計します。このユニバーサルラインとマルチグラフモニターを使用して、個別の詳細なエネルギーと燃料等を一元的に管理することを同一の機器、配線、ソフトで可能にしています。複数の計測を同時に行うことでエネルギー使用量を削減し、生産性向上に大きく役立つものです。
機械の稼働状況一覧管理
マルチグラフモニターの接点系信号の表示をこのようにバーグラフ上の表示設定することで、多くの生産機械等の稼働状況の比較管理ができます。稼働状況の取込みは例えば積層表示灯のON信号の取り込みや電磁開閉器の補助接点やあるいは非接触のクランプ型CTにより、電流を監視して運転状況を取込むことで可能となります。この接点信号の状態を入力ユニットAD1で取込みユニバーサルラインでパソコンに取込むことで、ローコストで詳細な生産管理や進捗管理のシステムが直ちにできあがります。
ポンプ場計測監視
この図のようにマルチグラフモニターの背景として現場の見取り図を組み込むことで、直ちに個々の現場の状況に応じたグラフィカルな分かり易い計測監視システムが構築できます。ソフトはユニバーサルラインと通信して接点信号の入出力や温度,アナログ,パルス信号の計測と長期のロギングが可能になるものです。さらにリアルタイムな多点のマルチグラフの表示を可能にするもので、このソフトのみで長期間の総合的な監視と管理が一元的にできるものです。必要に応じてメール通報等のオプション機能も有ります。
冷凍設備総合管理
この画面は温度管理と冷凍機管理の融合システムの冷凍機管理の画面です。食品を製造する工場等では品質向上のため温度管理が重要です。このシステムは温度データやその温度に関連する機械等の故障の関連信号を同時に監視するものです。アナログとデジタルの混在して伝送できるユニバーサルラインを使用して食品工場等の多点の温度、湿度を計測、記録し更に上下限の警報設定による温度監視とその温度を維持する冷凍機関連の機械等の故障監視を一元的にするものでハサップ(HACCP)に対応した肌理の細かい管理システムとすることが可能となります。
動画でわかる
マルチグラフモニター・MGM16W 4096点の一元管理システム
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