豊中計装株式会社

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予備線伝送

伝送レポート抜粋【No1】 7Kmの予備配線伝送

50対の多対ケーブルの空き線を利用した
多重伝送試験の報告の一部です


1対の線で7km離れた場所の監視装置の信号を複数伝送するもので、同一ケーブル内の制御信号などのノイズにも負けることなく確実に伝送可能で、継続してご使用頂いています。

東北自動車道ルートマップ

長距離多重伝送試験報告

使用ケーブル

No.線径配線長配線抵抗(往復)線間容量
対1.0.9φ約7Km368Ω0.31μF
対2.0.9φ約7Km368Ω0.31μF
対3.0.9φ約7Km372Ω0.31μF
対4.0.9φ約7Km371Ω0.31μF
対5.0.9φ約7Km371Ω0.31μF
対6.0.9φ約7Km369Ω0.31μF

試験用伝送ユニット

A. 長距離仕様 (汎用伝送ユニットに長距離対応の位相補正をしたもの)

長距離仕様の配線イメージ図

①RS232C通信ユニット
②伝送I/Fユニット
③8点接点入力ユニット
④8点リレー出力ユニット
パソコンは無くても動作するが256接点伝送の確認のため接続

B. 超長距離仕様 (特に線間容量が多い超長距離で使用するタイプ)

超長距離仕様の配線イメージ図

⑦RS232C通信ユニット
⑧伝送I/Fユニット
③8点接点入力ユニット
⑨16点トランジスタ出力ユニット
⑤8点温度入力ユニット

操作方法

下記の試験①~③の構成で試験を行った。
A地点の位置に伝送主装置、B地点に伝送副装置を接続、ユニットは伝送信号の到達度と安定性を汎用ユニットと超長距離伝送用ユニットを使用。
オシロを使用して伝送波形の測定と実際の接点信号を接続、動作確認を行った。

試験① 長距離仕様での双方向伝送の安定性の確認試験
長距離仕様での双方向伝送の安定性の確認試験の配線イメージ図と試験手順

⇒ 試験① 試験結果

試験② 長距離仕様での実際の信号伝送の確認試験
長距離仕様での実際の信号伝送の確認試験の配線イメージ図と試験手順

⇒ 試験② 試験結果

試験③ 超長距離仕様での伝送確認試験
超長距離仕様での伝送確認試験の配線イメージ図

⇒ 試験③ 試験結果

試験結果

試験① 長距離仕様での双方向伝送の安定性の確認

A地点よりスイッチで入力した信号は、0.5秒以内にすべてB地点に到達してユニット内のリレーをONさせた。
B地点でのリレー出力をそのままそこの信号入力端子に接続して、再度伝送経由でA地点に送り返す接続をして試験すると、A地点のスイッチ入力の信号は0.5秒以内にB地点で出力される。さらにその0.5秒後にA地点伝送ユニットの出力リレーがONした。この動作はA地点で8点のスイッチを同時に投入、遮断を繰り返して行った。
アドレスを割り付けた個別のリレーはそれぞれ正確に動作をした。パソコンからの256点の接点信号送受も双方向で問題なく伝送できた。

試験② 長距離仕様での実際の信号伝送の確認試験

B地点で警報を発生させた信号を伝送入力端子に接続して、A地点の伝送出力経由の通報信号は正常に監視センタに到達した。復旧信号も同様に確認ができた。

7Km伝送時の伝送波形

7Km伝送時の伝送波形
試験③ 超長距離仕様での伝送確認試験

A地点-B地点間を折り返しで伝送した試験は、3段の21Kmまでは8接点の双方行伝送とパソコンからの256接点信号の伝送は正常に通信ができた。
5段の35KmはA地点→B地点への伝送は可能。目的が異なるので今回は行っていないが、逆のB地点→A地点は配線をパラレルにして抵抗値を下げるか、ペア線の対を使用しないで往路と復路を別のペア線を使用して線間容量を下げることによって可能になる。
温度測定のデータも接点の伝送と同じように21kmまで正確に計測できた。

21Km伝送時の伝送波形

21Km伝送時の伝送波形

考察

今回の長距離伝送試験では、当初想定していた以上に良好な伝送の結果が得られた。これはケーブルの線間容量が予想していたものより小さかったためと考えられる。
伝送波形でもわかるように長距離の伝送地点で当然ながら線間容量による伝送波形の鈍りは見られるものの敷居値を充分に満足する伝送レベル及び位相ずれの程度でデータの通信が確実にできた。長距離の伝送路から混入するノイズはパワークロックに抑制されて観測できず、信号OFFの状態及びONの状態が安定して伝送できた。

伝送レポート抜粋【No2】 45㎞の予備配線伝送について

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