非接触(のぞき見)シーケンス
電流センサ(CT)を使用して非接触でモーター電流を覗き見する、非接触シーケンスの仕組みを紹介します。
電線を貫通型やクランプ型電流センサのコアで囲むことにより、センサの出力は囲んだ電線以外の影響をほとんど受けません。
この特性を生かして複数の電流センサの出力にリレーでON/OFFのスイッチング機能を持たせて、そのスイッチ出力をANDやOR等の条件を組み合わせた論理回路を構成します。
非接触シーケンスの活用例
モーターの電流を覗き見して稼働管理
上記の論理回路では①➁どちらか、もしくは両方の条件でパトライトが点灯します。
①コンベア運転検出ONで更にNO1加工機起動検出ON
➁コンベア運転検出ONで更にNO2加工機起動検出ON
個々の負荷電流を覗き見
モーター電流に限らず、個々の負荷電流情報を取り込み、シーケンス回路を組み込むことができます。
上記の論理回路では①➁③いずれかの条件で出力します。
①A~DのスイッチONでEのスイッチOFF
➁A、C、DのスイッチONでB、EのスイッチOFF
③A、DのスイッチONでB、C、EのスイッチOFF
制御盤の外部端子の電流を非接触読み取り
既存盤の改造不要で新しい監視制御の追加が可能になります。
上図の非接触コントローラーは複数の電流センサの出力にON/OFFの機能を持たせ、そのON/OFF出力をAND、OR等の条件で組み合わせた論理回路で構成されたものです。
敷設されている電線のどこからでも情報読み取りによる増設が可能です。
導入にあたっての注意点
非接触シーケンスを確実に行うために
電線の電流を覗き見して非接触で制御等を行うためには検出する電線の連続的に変化する電流を検出して条件がONもしくはOFFかを判断します。そのため、電線の電流変化状態を正確に把握しておく必要があります。電流変化が予測できないような電線はこの非接触シーケンスには使用できません。
非接触シーケンスが可能な電線の電流
直流電流の場合 | ON状態で1mA~500A |
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交流電流の場合 | ON状態で10mA~500A |
価格は回路の電流に適合するセンサにより大幅に異なりますのでお問い合わせください。