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ユニバーサルラインの伝送距離と電線の太さ

ユニバーサルラインで伝送する場合に電線の種別はどのようなものでも使用できますが伝送距離はさまざまな要因で決まります。

  1. ユニットタイプと伝送距離
  2. 電線径と伝送距離
  3. 設置状況と伝送距離
  4. 配線状態と伝送距離

1~4のタイトルをクリックすると詳細をご覧いただけます。

1. ユニットタイプと伝送距離

ユニットタイプで伝送距離が変わります。電源を伝送ラインからまかなう電源不要型ユニットより、電源供給型ユニットが長距離伝送が可能になります。

2. 電線径と伝送距離

下記はAD1(電源不要型ユニット)の場合ですが、電源供給型ユニットの場合は伝送距離がさらに延びます。配線の場合もそれぞれダブルで使用すれば伝送距離が延びます。

線種、線径で伝送距離が変わってきます。LANケーブルの使用も可能です。

※メーカー、電線種別、撚り率等で変わります。

3. 設置状況と伝送距離

接続するユニットの台数により伝送距離は変わります。多点の信号を長距離伝送する場合、1点タイプのユニットを複数設置するよりも電源供給型の多点入出力ユニットを使うことをお勧めします。⇒試験データを確認する

一番伝送距離がのブル組合わせは1対1の伝送で電源供給型ユニットを使用する方法です。

4. 配線状態と伝送距離

配線方法により、最大伝送距離は変わります。伝送主ユニットから分岐したほうが伝送の総延長距離は延びます。

伝送主ユニットから分岐した場合、各配線の静電容量は伝送主ユニットが吸収するので伝送波形はなまることなく長距離伝送できます。

伝送距離を延ばす場合の注意点

ユニバーサルラインの伝送距離は電線の抵抗値と線間容量で大きく変わります。配線量が多いと線間の静電容量が増えて最終端までの伝送距離は下がりますが、親局からの放射状分岐は親局が電荷を収しますのであまり影響を受けません。
また、伝送ラインの電圧で動作する2線式タイプのユニットを多く使用する場合、ライン電流を多く消費し伝送距離が下がりますので多点の場合は電源供給型をお使い下さい。

長距離伝送で幹線を太くするのは有効な方法です。細い線をダブルやトリプルで使用するのは抵抗値が下がりますので、その分伝送距離が延びます。途中で線の太さが変わっても伝送には何ら影響を与えません。トータルで抵抗値が下がれば伝送には有効に作用します。24Vで伝送しますので多対ケーブルの予備線を使用する場合、他の回線への影響等を事前に確認して下さい。

【試験データ】設置状況と伝送距離
多点I/Oの1対1の伝送と1点入力ユニットの多点伝送で試験を行いました。長距離伝送には線形が太く、1対1の伝送をご使用ください。

上記の試験データは弊社内で電線便覧等に基いたデータにより、1Km単位の模擬回路を必要数接続して行いました。信号は全ての入力がON(B接のOFF)の時の最大負荷の値です。従来この回路と現場の比較をよく行いますが、結果的には現場の伝送距離のほうが延びて確実に伝送できています。現場で計ると線間の静電容量が以外と電線便覧より小さく計測され、それが伝送距離を延ばしている要因のようです。しかし実際には配線の方法、伝送ユニットの種類や分散状況、使用する電線の被覆の厚み等の影響で上記の数値より前後します。
実際の施工には上記の数値を参考にして余裕をもって設計して下さい。また伝送路の状態が不明な場合や電線便覧にない電線等の場合はデモ機等を貸し出していますので事前に試験を行って下さい。

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